『吸血鬼』佐藤亜紀(講談社)
2016年1月26日発売
独立蜂起の火種が燻る十九世紀のポーランド。
その田舎村に赴任する新任役人のヘルマン・ゲスラーとその美しき妻・エルザ。この土地の領主は、かつて詩人としても知られたアダム・クワルスキだった。
赴任したばかりの村で次々に起こる、村人の怪死事件――。
その凶兆を祓うべく行われる陰惨な慣習。
蹂躙される小国とその裏に蠢く人間たち。
西洋史・西洋美術に対する深い洞察と濃密な文体、詩情溢れるイメージから浮かび上がる、蹂躙される「生」と人間というおぞましきものの姿。
いま発売中の「週刊金曜日」で『吸血鬼』(佐藤亜紀著、講談社)を紹介しています。 https://t.co/EY414GMmpP 暗闇ではなく薄闇の恐ろしさに魅入られる吸血鬼小説。ミルキィ・イソベさんの装幀も超絶カッコいい。
— 石井千湖 (@ishiichiko) 2016年2月8日