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日本ファンタジーノベル大賞 関連作家刊行情報

「日本ファンタジーノベル大賞2020」優秀賞受賞作
岸本惟『迷子の龍は夜明けを待ちわびる』(新潮社)
https://www.shinchosha.co.jp/book/353911/

「日本ファンタジーノベル大賞2021」募集要項
https://www.shinchosha.co.jp/prizes/fantasy/2021/

【電子書籍】「コドモクロニクル Ⅰ」(惑星と口笛ブックス)

2020年3月13日配信

電子書籍

ナショナル・エッセイ・プロジェクト 1
コドモクロニクル Ⅰ
惑星と口笛ブックス

コドモクロニクル Ⅰ

コドモクロニクル Ⅰ

  • 作者: 斎藤真理子、宮内悠介、北原尚彦、Pippo、桐谷麻ゆき、吉野隆、照子、清水さやか、遠藤紘史、粕谷知世、佐伯紺、しげる今井みどり、舞狂小鬼、夏野雨、川合大祐、mayumiNightly,三月の水、岩﨑元、須藤岳史、矢田真麻、らっぱ亭、吉野仁、中川マルカ、馳平啓樹、下楠昌哉、深緑野分、林由紀子
  • 発売日: 2020/03/12
  • メディア: Kindle

当たりまえのことですが、最初から大人として生まれてきた者はいません。

ではわれわれはいつ子供でなくなったのでしょう。いつ大人になったのでしょうか。大人になった者はいったいどこにいるのでしょう。

 

ワーズワースはかつて詩のなかで、子供はその人間の親だという意味のことを述べました。子供のころの経験、それはたしかに人の方向を決め、あるときは助け、あるときは挫きます。

 

本書に集められた歓び、驚異、孤独、不安、恐怖は、多くの人間が共有するものです。けれども不思議なことにそこにはなぜか明確な個人性もあります。見事に普遍なものと独自なものが共存しているように見えます。

 

おそらくここに集められた優れた文章は読者の心に鮮やかに子供時代を蘇らせます。濃密なノスタルジーを見ることもできますが、それはある種の錯覚でしょう。われわれはおそらく子供時代を失ってはいません。違います。子供時代はつねに心の奥のほうでそのままつづいています。われわれはみな大きな子供なのです。

 

本書は〈ナショナル・エッセイ・プロジェクト〉の一冊目です。叢書名はポール・オースターの出版企画「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」から直接的に借用したものです。

 

400字詰め原稿用紙換算約240枚。

 

コドモクロニクル Ⅰ|惑星と口笛ブックス